俺の手の中に入ってるぬいぐるみ。
「これ!」
「叶愛ちゃん、このキャラ好きでしょ」
「なんで知って…」
俺はケータイのストラップに着いているそのキャラを指さす。
ケータイの他にも手帳もこのキャラだし、弁当箱もそうだった。
「秘密」
「…ふふ、ありがとう」
「今日遊んだ記念」
小さな手でぬいぐるみを受け取ると嬉しそうに抱きしめる。
俺が微笑むとぎゅっと目を閉じながらさらに抱きしめる。
「このぬいぐるみ野山君に似てるね」
「え?」
叶愛ちゃんは俺の横にぬいぐるみを並べる。
ピンクのうさぎがにっこりと笑って叶愛ちゃんの笑顔と重なる。
「ほら、この笑顔とか…可愛らしい所とか?」
「へぇ…俺は叶愛ちゃんに似てると思うけど」

