可愛い系男子

 *空汰side*



「わ、真っ暗―」




 ファーストフード店から外に出るともう8時を回っていて、暗い。




 叶愛ちゃんといると時間がすぐに経ってしまうみたいだ。





「叶愛ちゃん、すぐ戻ってくるから待ってて?」

「うん?」





 近くにあったベンチに叶愛ちゃんを座らせて、目当てのものを取りに行く。






 走って叶愛ちゃんのところに戻ると足をぶらぶらさせながら待つ叶愛ちゃんが可愛く見える。




「と…」



 あ…あれ、叶愛ちゃんの彼氏だ。



 …この前見た女の人とはまた違う人と歩いてる。






 叶愛ちゃんまだ気づいてないよな…?






 俺は急いで叶愛ちゃんの傍に駆け寄って彼氏が見えなくなるようなところに立つ。





「おかえりー」

「これ、あげるー♪」

「え…?」