「咲、俺と誰がお似合いだってー?」
前にいた隼人君がこっちを見て睨む。
「空汰」
「はぁ? 空汰と俺?」
「うん、お似合いだよ」
いつの間にか咲が隼人君の横にいて、私の横には野山君が戻ってきてる。
野山君は隼人君を見上げなきゃいけないけど…私は野山君を見上げなきゃいけないんだ。
「行きたいところある?」
「ううん、特にないよ」
「じゃあ夕飯でも食いに行く?」
「あー…でも、大和が早く帰って来てお腹空かせて待ってたらどうしよう」
「いつもいないんでしょ?」
「…だけど」
私が言葉を口にしようとすると口を塞いで私の腕を引っ張る。
「じゃあ早く食っちゃえばいいじゃん♪」
「あ、野山く…」
「わりぃ隼人! 先行く!!」
前にいた咲たちを抜いて走る野山君。
「ん、また明日な」
「おうー」

