「な、叶愛」
「んー?」
俺の足の間に座っている叶愛を後ろから抱きしめて、愛しい名前を呼ぶ。
「…愛してる」
「急にどうしたの」
「言いたくなっただけ」
ソファの横でブロックと格闘している息子を眺めている叶愛の顔をこっちに向かせて、小さなキスを落とす。
「ママ、パパとちゅーした!」
「ほら、みられたじゃん!」
「いいじゃんー。俺らラブラブだもんな」
ニッと笑うと、叶愛もブツブツいいながらも笑う。
俺、世界一幸せ者だと思う、本気で。
じいさんばあさんになっても叶愛を愛して、息子を愛して…幸せでいたい。
この笑顔を一生かけて守って行きたい。
「叶愛、幸せ?」
「…ふふ、もちろん!」
「俺も」