可愛い系男子





 今となっちゃ痛いほど分かる。







 俺が悪いんだよな。







 俺がいくら大事にしたって周りに認められてないんだ。






 きっと今日も屋上にいるだろう。






 そう思いながらも急いで向かった俺。






 ドアを開けるといつもの場所にアイツはいなくて、少し離れたフェンスに押し付けられてる。





「止めっ…」





 頭が真っ白になって、アイツの嫌がる声しか頭に入ってこなかった。






 数人の男女で、アイツを押しつけて……制服がところどころ破られているのを見ると、状況が読めた。






「…天海先輩……」

「なぁ、誰の女に手出してるか分かってる?」





 アイツの口を押さえてた手を掴むと、何の抵抗もなく力が抜けて行った。