「ここは誰の家か知ってでの行為か」
「…わりー」
「謝る気ないだろ。俺は真冬の中…ソファで寝たんだぞ」
「ごめんって言ってんじゃんー」
起き上がった空汰君は私に布団をかけて、背を向ける。
あ、可愛い顔してこんなに背中広かったんだ。
そりゃ成長期だし、バスケ部の筋トレは結構きついもんね。
引退しても空汰君が筋トレをしてるのを見るのは日常だった。
いま考えればユニフォームから見える腕もたくましかった。
「わ、どしたの」
何だか抱きつきたくなる背中で思わずぎゅっとお腹に腕を回す。
振り返った空汰君は苦笑いで私に空汰君のシャツを渡してきた。
「こら、上半身裸でしょ? 凍弥に見られるよ―」
「や、空汰君に見られる方が恥ずかしいから」
素直に受け取って後ろを向いて着た。

