「寒いな、早く帰ろう」
「うん」
空汰君に手を引かれて私と凍弥の家まで行く。
「ん、また明日ね」
「うん…おやすみ」
「早く中に入って? 風邪ひいちゃうよ」
マンションの前で立ち止まった私を抱き寄せて小さな声で言う。
この前7カ月を迎えた私たちは、まだまだ初々しいって言われる。
「空汰君…、もう少し一緒にいない…?」
「…いいけど、俺…何するか分からないからね」
仲良くなったあれから、ずいぶんと大人っぽくなった空汰君は表情も「大人の男」って感じでカッコいい。
部屋に入るとバイトでいない凍弥のせいで部屋が寒い。
「暖房付けるね」
「うん」
部屋が暖まってから、2人で夕食を作って食べた。
「新婚気分~」
なんて空汰君が言うから恥ずかしくて、ソファを立ちあがった。

