次の日、少し早めに学校に行く。
何だか大和に会うのが少し怖くて。
「わ、気持ち―…」
学校の屋上は風あたりも良くて、温かい日差しが気持ちいい。
壁を背もたれに座り、風に当たっていると上から声が聞こえる。
「叶愛ちゃん?」
「あ、野山君ー。おはよ~」
「おはよ。どうしたの? こんなところで」
「風に当たりたかったの」
私の隣に座った。
「昨日、泣いたでしょ。目が赤いよ」
「え、本当!?」
「嘘。やっぱり泣いたんだ」
「なんで…」
「男の勘」
ふふん、と鼻を鳴らす野山君。
「嘘、女の勘でしょ?」
「あー…叶愛ちゃんまでそんなこと言うんだ?」
「ふふ、だってすごく可愛いもの」