「面会時間は―――」 無表情の警察官に伝えられて、連れられて、少し長い道を歩いた。 私が席に座ると、向こうのドアから、入ってくる人。 見たくないのに、会わなきゃいけない私の気持ち分かる? 「よぉ」 「…」 ほとんど変わってない仕草、声、その全てが恐怖を駆り立ててくる。 「彼氏と上手くやってる?」 「それなりに」 「俺と別れて後悔…してる? してるなら、俺のとこに戻「してない」」 自分でもびっくりするくらいの冷たい声が喉を通って出てくる。 「…なんか、ごめんな?」 「…え?」