「叶愛、退院おめでとう!!」
久しぶりに来た私服を「かわいい」と褒めてくれた空汰君に手を繋がれながら、学校の体育館に来た。
「ありがとー」
「ついでに彼氏出来ちゃってるし~」
咲にからかわれながらも、手を繋いだままの私たちは傍からみたらちゃんと恋人に見えているのだろうか。
大和と再会してから1週間が経った。
うちの学校のバスケ部は全国的にも有名なとこと言うこともあり、それなりの結果を残し、幕を閉じた。
空汰君は少し泣きながらも試合の様子を話してくれて、頑張ったということが伝わってきたのを覚えてる。
「俺ら、もう引退なんだよなぁ…」
次期キャプテンの山田君の頭をガシガシと乱暴に撫でる空汰君は部員を大切にしてた。
それが当たり前のように空汰君は笑いながら1人1人と熱く語るのが好きだ。
「先輩、ちっちゃいけど…その分技すげぇし、尊敬でした」
後輩からも慕われる空汰君は本当に自慢の彼氏だよ?