そんな私の気持ちを上手くくみ取ったのか、空汰君が言う。
「でも、叶愛の顔が見れたから勝てた♪ それまで押されてたんだよ」
にこっと笑って小さなキスを落とされた。
温かい手が私の手を握りしめて、握り直してを何度か繰り返す度に降りてくるキスは甘かった。
「なー、なんでいっつも俺はタイミングが悪いわけ?」
「「凍弥!」」
またキスの最中で目があった凍弥が病室に入ってくる。
「あ、空汰に頼まれた件…実行開始するってさ」
「何のこと?」
「お前の元カレを指名手配した」
「え?」
「色々やらかしてくれちゃってさー」
なんて笑う凍弥。
行動が早い、この2人は。
名コンビなのではないだろうか。
一日も経ってない。

