言い返さなきゃ。
そう思ったけど、横腹の傷の痛みによってそれは塞がれた。
なんとなくヤバいきがして横腹を見ると淡いピンクのワンピースが少し赤く染まっているのが分かった。
咄嗟に空いていた手で横腹を隠す。
「バスケの話は今関係ないだろ」
「じゃあ叶愛頂戴」
「は? お前には絶対やらねぇ。つか誰にもやらないから」
ぎゅっと支えられるように抱きしめられて安心感を覚える。
「お前のじゃねぇだろ」
「俺のだし」
「え、付き合ってんの?」
「付き合ってるけど?」
私と目線が合った空汰君は怒っていた表情をふわりと和らげて優しく言う。
「大丈夫?」
「…う、うん」
「もうちょっと待っててね?」
いつもの空汰君だ。
そう思ったのも束の間、すぐにさっきまでの声になった。

