「久しぶりだろ? こうするの」
「は、なし…て…」
目に溜まっていた涙が瞬きによって頬を流れた。
空汰君の言うとおり大人しくしてればよかったかもしれない。
試合中であろう、空汰君に謝りながらひそかに助けを求める。
「もう一度俺のものにな「ならねぇよ」」
いつもの聞きなれた声より低い声が聞こえた。
空汰君が力づくで大和の腕を解く。
既に力の抜けていた私が座り込む前にそっと空汰君によって支えられた。
「てめぇ、なんだよ。今頃のこのこ出てきやがって」
「は? お前……何、バスケやってんの? 似合わないね」
クスッと笑った大和に私もカチンとくる。

