「叶愛、行ってくるね!!」
「うん。私も行きたい」
「ダメだよ、寝てて!」
叶愛が入院して2日が経った。
ん…と、1日かな。
叶愛は夜中に入院したんだ。
って、そんなことはどうでも良くて…今日は引退試合。
俺の、俺の叶愛は安静にしてなきゃいけないから…試合は見れないんだ。
俺も叶愛がいたら緊張しちゃいそうだから、ベッドから見守ってくれるくらいが丁度いいのかもしれない。
「応援してる」
「ん、叶愛……ちゅーして?」
「え」
「叶愛にキスしてもらったら俺、絶対勝てる自信あるよ」
そんなことを言って叶愛に無理矢理キスをしてもらう。
「目、閉じてよ―」
「はいはい」
だけど閉じるのが勿体なくて、触れた瞬間に目を開ける。
可愛い叶愛の顔がすぐ近くに見えるんだよ。

