「ん…」
いつの間にかまた寝ていて、誰かに頭を撫でられた感覚がして目を覚ました。
「叶愛…?」
「うん、空汰君…おはよう」
少し顔を歪めているが、いつも通りの叶愛が小さく笑う。
「叶愛……」
俺の頭に置かれていた手を取って、抱きしめる。
あぁ…叶愛だ。
大きさ、温かさ、香り。
全て俺の知っている叶愛だ。
「泣い、てるの…?」
「…だって、叶愛……もう目覚まさないかと思った…」
「勝手に殺さないでよ」
ふふ、ほ笑う叶愛が愛しすぎて強く抱きしめ過ぎる。
「く、空汰君…痛いよッ、お腹痛い」
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