可愛い系男子




 もう8時を回っていて通行人は俺以外見えない。






 嫌な予感で胸が騒ぐのを落ち着かせながらスーパーへの道を急いだ。








 もうすぐ見えてくるスーパーにたどり着くまでに黒いフードの人にぶつかった。






「あ、すいません」

「………いえ」





 一瞬目が合った。





 あの人、目が真っ暗で夜の人間って感じで怖い。






 そう思いながら角を曲がると倒れている人物が目に入って固まった。







「…え」






 叶愛、だ。





 さっきまで俺の膝の上でふわふわさせていた白いワンピースの真ん中が赤黒く染まっている。





「と、叶愛!!!!」