「…用って何…?」 「あ、おっそーい!!」 「……」 返事をせずに彼女を睨む。 今日は黒いビニール袋を持ってる彼女。 中身が何かなんて絶対に知りたくない。 「そうそう、知ってた?」 彼女は袋をゆっくり開けて、中を覗き込みながら嫌そうな顔で言う。 「あんたの彼、昨日あんたを受け止めた時に手首痛めてヒビ入ったらしいじゃない? 3年最後の試合なのに、残念ね」 「―――――え?」