「ただいま」 叶愛が帰ってきて、咄嗟に右手を隠す。 「先生に送ってもらったか?」 「うん、空汰君どうしたの?」 「え、何が!?」 もうバレた? と思ったら 「今日帰るの早かったんだね」 「あ、うん」 どことなく元気のない叶愛。 原因は分かりきってる。 「叶愛、おいで」 「ん…」 カーペットの上に座ってた俺は叶愛を膝の上に座らせて抱きしめる。 「…その手……」 「あ、ちょっと捻っただけだから大丈夫だよ」 「…そか」