顧問に事情を説明して病院に行くことになった。 「1人で行けるよな」 「はい、俺は大丈夫なんで叶愛だけお願いします」 「お前らの愛の巣に届ければいいんだよな♪」 「……マジ黙って」 ニタニタと笑う顧問。 俺の手が使いものにならないかもしれないっていう危機感はないのか。 近くのかかりつけの病院について診察を待つ。 すげぇ不安。 俺、何のためにあんなに頑張ったんだろう。 「叶愛…」 動かない右手を睨みながらつぶやく。 会いたい。