「はい、終わったよ」
しっかりと傷を消毒し終わった叶愛は、眠そうに目を擦り始めた。
「寝てもいい?」
「いいけど、髪乾かしてからね」
「もういいよ…」
「風邪ひくよ」
俺がそう言っても既に脳を停止中の叶愛には聞こえない。
仕方ないから俺が叶愛の髪を乾かす。
「尽くすなぁ」
「いいでしょ、別に」
「俺、本気で叶愛の相手は空汰しかいないと思う」
「最高の褒め言葉」
俺しかいない?
俺がもらうしかないじゃん♪
叶愛はモテるから結構不安だったんだけど、弟に言われると自信つく。
「じゃあ叶愛ベッドに寝かせてくるね」
「うーい」

