先生がやっと帰ってくれた頃には10時を回ってた。




「叶愛、風呂行っといで」

「うんー」




 叶愛を風呂に入らせている間に凍弥と話した。




「叶愛、怖かっただろうな…」

「あぁ。もし、俺に付きまとってるやつの仕業なら早めに手を打たないとマズイな…」





 俺が一緒にいなかったのも悪いけど、叶愛には安心して生活してほしいし…守ってやりたい。




「家、出るのが一番いいよな」

「そりゃそうだけど…叶愛を1人で暮らさせるのも心配じゃねぇ?」

「すげぇ心配。俺んちでもいいけど…」





 悩めば悩むほど難しくなっていく問題。




「お風呂上がったよ」




 髪を拭きながら頬をピンクに染めた叶愛がリビングに入ってきた。