「完成ー!!」




 俺がシチューを作り終わるころにはサラダもサンドウィッチも作ってあった。





 一緒に運ぼっか、とニコニコ笑う叶愛と一緒にリビングに料理を持っていく。





「うわ、うまそ」

「先生もどうぞー」




 ご親切に先生にまで準備をした叶愛は笑顔でシチューを指しだした。






「めっちゃ上手いじゃん!」

「本当? 空汰君が作ったんですよ」

「マジ? 俺と天海弟が語り合ってるときにお前らは新婚ごっこか」






 顧問が冗談で言ったであろう、セリフに顔が真っ赤になった叶愛。





 え。





「うーい、野山やるじゃねぇかー」

「先生、もう帰って…」

「野山まで真っ赤になったぞー」





 なんだこの先生は。






 ほらぁ…叶愛が凍弥の後ろに隠れてしまった。