「叶愛ちゃんの彼氏さんなんて言うの?」 「…大和」 「いくつ?」 「21だよ」 「社会人!?」 「うん」 質問攻め。 こんなこと話しても楽しくないでしょ。 「あ、叶愛ちゃんのお弁当おいしそー♪」 さっきまで座ってたはずの野山君は立ち上がって私のお弁当箱を持ってきていた。 「うわぁ!」 「卵焼きちょーだい?」 「…う、うん」 「うまっ」 あ、今…ジーンってきた。 「久しぶりにおいしいって言われたー」 「え? いつも彼氏から言われないの?」 「うん、最近全く食べてくれなくて…」