何かした覚えもないのに、こんな目に遭って私はどうしたらいいのか全く分からない。
ただ空汰君に甘えるしかなくて情けない。
いつも頼っちゃってる。
これじゃダメだってわかってるのに、空汰君の笑顔に香りに誘われてしまう。
「空汰君、もう大丈夫だよ。ありがとう」
自分の心にもそう言い聞かせて空汰君から離れる。
頼ってばかりじゃダメなの。
ちゃんとしっかりしなきゃ。
大和と暮らしてた時なんて全て1人のようなものだったのに、空汰君と一緒にいたら甘えちゃうよ。
「さ、夕飯でも作るよ!」
空汰君がふわりと微笑むのにつられて笑う。
「じゃー、リビング行こうか」
「うん」

