すっかり目を覚ました叶愛は、苦笑いで場の空気を読んだ。
「天海ー…君まで…」
「すいません」
素直に謝る叶愛。
あー…叶愛は巻き込まなくていいじゃん。
「あ、センセー。叶愛は悪くないんですよ」
「じゃあ野山が悪いのか?」
「はい」
「なら部活後残れー」
適当に返事をして、私服で部活をする。
結構動きやすい服着てて良かった。
でも、叶愛はやりづらそうだ。
スカートだし、髪も結んでないし。
「なぁ、天海先輩すげぇ綺麗だよなぁ」
休憩中に隣に立っていた後輩たちが話してる。
ちらっと叶愛を見ると、スカートも短いし、髪を左肩に寄せて咲と笑いながらボールを磨いている。