いや、無理です。




 彼氏でもないし。





「ほら!」



 そう言われてもなぁ…。





 そう思いながらも叶愛を起こす。





「叶愛、起きて」

「ん…」

「叶愛」

「ヤダー…くう…」




 あぁ…もう…「くう」には弱いんです。



「先生、無理」

「無理じゃない。ていうかなんだ「くう」って!」

「俺に言われても」





 可愛いんだからいいじゃん!




「あぁ、もう! 空汰!!」

「うあ…咲」




 隼人の後ろから出てきた咲が叶愛を俺から奪う。





「叶愛ー? 叶愛のケーキ全部食べちゃうよ?」




 いや、そんなので起きるわけ…




「…さ、咲ィィィィ!!」



 マジで。