可愛い系男子



 カラフルなパーカーに、少しだけ髪を立たせて、お出かけ用みたい。



 そういう私もほんの少しだけ気合を入れた。





 髪だって綺麗に巻けたし、メイクも成功したつもり。





「じゃあ適当に歩くから」




 先に歩いていく凍弥を二人で追いかける。





 前には凍弥がいて、横には空汰君。





「服、可愛いね!」



 そんな言葉を発する空汰君。



 私を爆発させたいのか。




「く、空汰君もカッコいいよ! すごくオシャレだね」

「あははー、ありがと」





 ほら、その笑顔!




 ぎゅって胸が締め付けられる。





「ここまで来れば、だいたい何でも買えるから」

「「はーい」」




 なんとも適当なガイドさんに付きながら、街を歩く。