恋*詠歌

「ちなみにオジョーとしたのはいつ頃だ?」



「??……10日前だったかな?」



「それから何回かデートはしたのか?」



「してない。」



「電話とかメールは?頻繁に連絡はとってるのか?」


そう聞いた瞬間、田中の眉毛がピクッと反応した。



「それがさぁ~、電話してもオジョー出ないしさ、メールしても返事こなくって。……オジョーのやつ、恥ずかしがってるのかな?」


いや!逆だろ!!



ニタニタしながら話す田中に、オレは真顔でこう言った。




「お前、それ、嫌われてるぞ!」



田中の顔が凍りつく。



「やっぱりか……」



「じゃあ今度確かめてみるか」



そう言いながら、オレはニヤリと笑ってみせた。