恋*詠歌

しばらくの静寂が、オレ達の間に流れる。


心臓の音だけがやけにデカイ。



こんな時、なんて言ったらいいんだろう。






何分、何十分経っただろうか。


ずっと二人抱き合ったままで……


とても暑い。



若菜ちゃんと密着してる部分は、ぐっしょりと汗をかいている。



「ご……ごめん!!なんかオレ、変な事しちゃったかな……」



オレの体から若菜ちゃんを引き離して、おそるおそる、若菜ちゃんの顔を見る。



若菜ちゃんも、オレと目を合わせると、そのまま悲しそうな顔になった。