「え?いいの?」



「うん」



「やったー!ありがとう!」



私たちは空いてる席を見つけて座った。



「拓哉が人にもの奢るなんて珍しい」



「うるせぇー」



「莉子にも奢ってあげなよ!」



「おう」



話すことがなくなって、沈黙が続いた。



「…なぁ」



「ん?どうした?」



急に話しかけられて、びっくりした。



「俺さ、莉子と別れようと思ってる」



「なんで!?」



「好きなやつがいるから」



「莉子のことが好きなんじゃないの?」



「初めから好きじゃない」