私は、急いでジュースを買い、屋上に急いだ。


――――――……ハァ、ハァ






『お、結構早かったな。5分ってとこだな。サンキュー』





『ほんっとに、人使い荒いよね!王子様なんて、表向きだし…。』



そう、ブツブツと不満を言う私に、一口ジュースを飲んだ杉原 陸は、私をまた抱き寄せた。


『ちょ…離し『…うっせぇよ。』



『ご褒美は、いつもちゃんとあげてんだろ?』



『な…『………チュ。』



杉原 陸は、不意に私の口を塞いだ。



『ほんっとうは、嬉しいくせに。素直になれよ。カレンちゃん?』




顔が真っ赤な私を、
杉原 陸は余裕な表情で笑った。




―――――…―…―……





『じゃあ、もう予鈴有るし、俺行くわ、そこで固まってないで、お前も行けよ?んじゃあな。』



そう言うと、彼は屋上を後にした―。





『ほんっと…、さいてぇ…。』





でも…、

私が彼と別れないのは、



私が既に彼にハマってしまっているからだ…―。