私は、とっさに顔を
見上げて陸を見た。
陸の表情は、悲しそうで、
傷付いた顔で歪んでいた。
あ…。
私が傷付けてしまった…。私が、陸を悲しませた…。
『わりぃ、俺、もう疲れてるし帰るわ。今日も女ども、うっせぇかったし、じゃあな、』
『あ…り…陸…。』
陸は、私の聞こえて居るのか、居ないのか分からない声に反応せずに、歩いて行ってしまった。
私の目には、
今日何度流したかも分からない涙が溢れて居た。
どうしたら…良いの…。
私…陸の彼女として
やっていけるの…?
陸を悲しませた…
彼女失格だ………。
