――――ダン――…ダン…

『『キャアキャア!』』


『かっこいい〜!』


『陸く〜ん!
こっち、向いて〜!』


――――――………



あぁ…、また、だ。

見に来ている
女共は、ただ俺の事だけを見に来ているだけ。



俺のバスケを見に来ている奴なんて誰、一人居ないんだ…。





――――…………ピッ―

『―――――…キャア!』





試合が始まり、
体育館の歓声は
更に大きくなっていった。



『『陸くーん!頑張って―!!』


やめろ…。



『頑張って〜!!』


やめてくれ…。





―――――――――…



うまく…走れない…。
うまく…ボールが繋げない…。

『くっ…つ…っ。』


いつまのまにか、
俺はミスを連発していた…。





―――――――……

ピッ―――――
『5分休憩の後、後半試合を始める』


俺は、歓声負けをして
完璧にペースを崩していた。