ポイズン

ホッケを口に入れようとしたら、
「私、クロスケに信用されてないの?」

「はっ?」

秋風さんの言ったことがわからなかった。

「何言ってるんすか」

何でそんなこと言われなきゃいけないのだろう。

「じゃあ、何か話したっていいじゃない。

そんなにやましいことじゃないんだったら」

心臓を強くつかまれた気がした。

さすが、俺の師匠。

少しのウソ偽りも、イカサマもこの人の前では無理だ。