それが女探偵、秋風月子(アキカゼツキコ)さんとの出会いだった。

会社を辞めてブラブラと生活していることを言った俺に、
「じゃあ、私の助手をやってみない?」

彼女はそんなことを言った。

「給料はあんまり出せないけど、食う寝るところは何とかするわ」

栗色のセミロングが似合う美人のわりには性格はすごい人。

秋風さんに抱いた最初の印象だった。

俺は押されるがまま、彼女の助手として、彼女が営んでいる探偵事務所で働くことになった。

豪快と言うか、サバサバしていると言うか、竹をわったと言うか…。

秋風さんの性格を言葉で言い表すのは難しい。