ポイズン

「血が欲しいんだったら、俺のを飲めばいい。

あのメタボオヤジは殺してしまったけど、俺は殺さないんだろ?」

「……どうして、あなたも正宗様も……そんなこと言うの?」

あげはは泣いていた。

「1つ忘れてた。

その“正宗”ってヤツは誰だ?」

あげはは答えられないと言うように首を左右に振った。

「…ごめんなさい。

わたし、もう…」

「……だったら」

地の底を這うような声を出したのは、今日が初めてだったと思う。

「だったら……何で俺に抱かれた!?」