ポイズン

俺はやじ馬の中に入った。

「血のない死体だって」

「目撃者の証言だと、赤い目の女の子の仕業じゃないかって」

「何それ、外人?」

血のない死体…?

赤い目の女の子…?

やじ馬が何やかんやと噂する。

「ちょっとすんません」

やじ馬を押しのけて前へと進む。

やっと前に出ると、ドラマなんかでよく見る黄色のテープが公園の入り口をとうせんぼしていた。

それをくぐり抜けようとしたら、
「すみません、関係者以外は立ち入り禁止です」

黒髪を1つに束ねた気が強そうな美人に止められた。