ポイズン

何か埋め込んだ…?

それが彼女の歯だと気づいたのはすぐだった。

「――くっ…!」

痺れたような感覚が躰を支配した。

ゴクリゴクリと、喉の動く音が聞こえた。

「何…す…ッ」

足がガクガクと震えて情けない。

自分の体重を支えることができない。

苦しいはずなのに、何故か俺を支配したのは快感だった。

埋め込まれた首筋がやけに温かくて、やけにこそばゆい。