ポイズン

黙秘権かよ。

俺も返す答えがない。

呆れた、と言うよりも油断したと言う方が正しい。

「――なっ…!?」

気がついた時には、壁に躰を押しつけられていた。

ちょっと待て!

今、彼女の力か!?

無抵抗で痛みに顔をゆがめていた彼女の力とは思えない。

ザクッ…

「うっ!?」

首筋に痛みが走った。