ポイズン

「――いっ…いやっ…!」

彼女が肩の手を振り払おうとする。

そうはいかなかった。

「ッ!」

キツく力を入れると、彼女は痛みに顔をゆがませた。

「お前は、何者なんだ」

痛がっている彼女に聞く。

彼女は答えない。

「質問を変える。

何で目が赤い」

答えなかった。