ポイズン

同時にビクッと躰を震わせた。

慌てたように顔を伏せる。

「…何やってんだ?」

華奢な彼女の肩に触れ、顔をあげさせた。

「ッ!」

驚いた。

俺が。

そして、彼女も驚いていた。

「お前……目……」

昼に見た時は、黒目だった。

なのに、今はまるで血を思い出させるような赤い目をしていた。

陶磁器のような彼女の白い肌に、それはよく映えていた。