ポイズン

わりばしを割ると、モクモクと食べ進める。

「クロスケー」

ヤコさんが俺を読んだ。

クロスケとは、秋風さんとヤコさんが使っている俺へのあだ名だ。

「あっきーがさ、また近いうち飲みに行こうって」

「またっすか?」

先週一緒に飲みに行ったばっかだっつーのに。

美人な外見とはバランスが全くあっていないくらいの酒豪ぶりの秋風さん。

「あっきーもクロスケがまだ心配なんだよ。

たまにはあっきーのところにも顔出しなよ?」

「へいへい」

テキトーに話を受け流しながら生姜焼き定食をたいらげた。