ー那智sideー

「ねぇ、異常に家から遠くない??」

私は隣にいた理央に話を聞いた。

「。。。遠いもなにも、ここ全寮制だし。」
「あー、そっか。寮だもんね。って。。は?!?!」
「なにその乗り突っ込みは。」
「そ、そこは気にしないで!!!全寮制って。。。私聞いてないよぉ…」

泣きべそで言うと、理央に頭を撫でられた。

「まぁ、徐々に慣れればいんじゃん。」
「…理央。」

でも、ママとパパなんで言ってくれなかったんだろう。。。

「さ、ついたべ。」
「ぁ、うん。」

航に手を引かれるままに車を降りる。
そこに広がっていたのは。

男子だけの世界だった。。。


「ねぇ、なんで私はここに編入させられたの??」
「それは、竜さんから説明があるから。」

竜さん??
誰だよそれ。


そんなことを思っている間に、保健室に着いた。


「失礼しまーす。那智連れてきました。」
「航達か。入れ。」


聞き覚えのある声。
この声って。。。


「竜ちゃん?!?!」
「ぉ、思い出してくれたか、那智。まぁ、説明するから入れ。」

竜ちゃんは、パパの幼馴染みで私と仲良しのおじさん。
まぁ、見た目はお兄ちゃんなんだけど。


「まぁ、こんな感じで那智が編入することになったわけ。」
「ってことは、私は実験台ってこと???」
「まぁな。」


そうこうしているうちに、唯から声をかけられた。

「寮、案内する。」
「ぁ、ありがと。」

なんでも、この学校の中では、手を繋いで移動しなければならないんだって。


なんでよ。。。