今日は学校全体での体力測定だ。この日にボクは力を入れている。
なぜなら・・・
「よし、第一回徒競争だ!海知!!」
「望むところだ!」
ただ、そんな事を海知に言ったものの、僕のコンディションは万全じゃない。
本入部の日から1カ月もたっているというのに、足の痛みが抜けていない。
しかも・・・
―――前よりも、痛みが増してる・・・?
「どうした、海知??」
海知に声を掛けられて、我に返った。
「い・いいや、なんでも。さ、いこうぜッ。」
「おう!!手ぇ抜くなよ!!」
「もちろん!!全力で行かせてもらうよ。」
そして、僕たちはグラウンドへ直行した。
「・・・5月に入っても、まだちょっと寒いな。」
「あぁ、チョイな・・・。でも、走ってたら暑くなんだろッ!」
―――確かに。走ってるときは痛みも気にならないから、体が温まったらいつも通り大丈夫だろ。
[on your make―――]
「行くぞ!」
「あぁ!!」
[leady・・・Go!!]
そして僕らは誰よりも勢いよく飛び出した。
―――よしッ!いける!!海知よりも前だ。このまま・・・
その時だ。
びきぃぃっ
―――足が、動かない!!!
そして僕は、痛みで気を失い病院に運ばれた。