ある日突然、帰りに先生が下に降りてこなかった。
あたしは
「先生はクラスの担任だし、忙しい日もあるよね。たまには降りてこれない日もあるよね。」
と思い、あまり気にしてはいなかった。
次の日も先生は下に降りてこなかった。
その次の日も、またその次の日も、先生は下に降りてくることはなかった。
それから数日後、廊下ですれ違うこともなくなった。
この状態が毎日続き、あたしは先生のことを気にすることが少しずつなくなっていった。
それからあたしは前から少し気になっていた先輩のことが好きになり、先生と廊下ですれ違ってもなんとも思わなくなり、あたしの気持ちは先生から離れていった。