何も考えず、ただこのちいさな幸せがいつも、いつまでも続くことだけを祈ってた。
あたしは海さんの何ひとつ知ってはいなかったけれど、それでかまわなかった。訊いてはいけないような気さえしていた。ひとつの質問は多くの疑問を溢れさせる。
ふたりの間に余計な波をたてたくはなかった。
それは、まるで恋だった。
いつも自分のことに精一杯で、恋と呼べるような経験もなく、いつも「愛」という言葉を敏感に避けてきたあたし。だけどいまや、女の人相手に恋とも呼べぬ初恋に、やはり救われているのは本当だった。
単なる、母親を追い求める幼児性に過ぎないと切り捨てられるとしても。
あたしは海さんの何ひとつ知ってはいなかったけれど、それでかまわなかった。訊いてはいけないような気さえしていた。ひとつの質問は多くの疑問を溢れさせる。
ふたりの間に余計な波をたてたくはなかった。
それは、まるで恋だった。
いつも自分のことに精一杯で、恋と呼べるような経験もなく、いつも「愛」という言葉を敏感に避けてきたあたし。だけどいまや、女の人相手に恋とも呼べぬ初恋に、やはり救われているのは本当だった。
単なる、母親を追い求める幼児性に過ぎないと切り捨てられるとしても。
