愛のかたまり

「こんにちは！」

　子どもみたいに屈託のない表情、口調。

　ママは彼女とあたしを見比べ、苦々しい表情を浮かべて、自分の年の離れた妹だと紹介した。

「叔母さんだ」横から嬉しそうな声。

　顔を引きつらせているママを横目で見ながら、いつものように何も考えることなく適当に愛想の良い挨拶をしようとして、

「うわぁひどい顔。そんなふうに自分に嘘ばっか吐いてたらそのうち潰れちゃうよ」ばっさり切り込まれた。

　思わず笑顔も引っ込んで見つめると、彼女は舌を出してみせた。そんな子どもじみた仕草も似合ってかわいらしく、まるでオバサンという単語とはかけはなれた人。