青い。

 視界のすべてが蒼ざめている。

 まるで水槽の中の魚のように、あたしは青い景色をぐるりと眺めた。

 ただ意味もなく目的もなく同じ場所を行き来するだけの魚みたいに、途方もなくペシミズム気分で。目蓋のない瞳で。

 やがてぼんやりとしていたすべてが徐々にはっきりとしてくる。青のカーテンを通して入り込んでくる陽の光が室内を淡い青に染めあげていた。

 全く見覚えのない部屋。

 横たわっているベッドも、ふとんもシーツもカーテンも他の家具たちも、すべてが知らないものばかりだ。

 ここがどこで今がいつであたしが誰なのか、それともそれらはもうどうでもいいことなのか。

 まとまらない考えだけがぐるぐると巡り、あたしは頭を抱えてベッドに突っ伏した。