ゴースト ――あたしの中の、良からぬ……

「……オレのこと、柚希はどう思ってる?」

「……」


思わず目を上げて克巳を見つめた。

どうって……


(ぎゅっと抱きついてきたんだ、オレに)


「……そもそもなんで、あたしなんかを?」

「……あたしなんか、ってなんだよ。

柚希、鏡見たことないの?」

「なによ、それ」

「モデルさんみたいにキレイなのに」

「……そんなわけないでしょ」


きれい、だなんて。

最もあたしにふさわしくない形容詞。


「それか、あれだな、宝塚の男役みたい。しゅっとしてて。

ほら、何て人だっけ、前からあの人に似てるなって思ってた。

何年か前に事故で亡くなった、あの男役出身の女優さん」