「でも兄貴が大学で家から出て、目の前からいなくなると呪縛が解けたんだ。
ああ、いろんなことを考えすぎて自分らしさを失ってしまってたんだって」
そっか。
薫さんでも、お兄さんにだけは認められたいっていう気持ちがあったんだね。
それだけきっと、お兄さんが好きだったんだ。
……こんな近くに住んじゃって。
「それっていつ頃の話?」
「ええと……兄貴が高2だったからオレが中3かな」
「そうなんだ」
返事してから、ふと思い出す。
(中3でここまでの絵が描けるなんて、僕の知ってる限りではあと一人しかいないよ)
黒川さん、あんなこと言ってた。
あれは、きっと薫さんのことだったんだ。
「大丈夫、黒川さんは薫さんのこと、ものすごく認めてたんだよ。
きっと一目置いてたんだと思う」
「……?」
ああ、いろんなことを考えすぎて自分らしさを失ってしまってたんだって」
そっか。
薫さんでも、お兄さんにだけは認められたいっていう気持ちがあったんだね。
それだけきっと、お兄さんが好きだったんだ。
……こんな近くに住んじゃって。
「それっていつ頃の話?」
「ええと……兄貴が高2だったからオレが中3かな」
「そうなんだ」
返事してから、ふと思い出す。
(中3でここまでの絵が描けるなんて、僕の知ってる限りではあと一人しかいないよ)
黒川さん、あんなこと言ってた。
あれは、きっと薫さんのことだったんだ。
「大丈夫、黒川さんは薫さんのこと、ものすごく認めてたんだよ。
きっと一目置いてたんだと思う」
「……?」


